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しうのキャンピングカー旅Vol.1『山形の名刹「山寺」こと宝珠山立石寺へ』

お出かけ 山形県 / 山形市

はじめまして、しうと申します。
今回の旅の目的地は山形が誇る名刹・「山寺」こと宝珠山立石。
大自然と信仰が織りなす絶景をご紹介します。

山寺(やまでら)の通称で知られる立石寺(りっしゃくじ)は山形県山形市にある天台宗の寺院で、山号は宝珠山(ほうじゅさん)、寺号は宝珠山阿所川院(あそかわいん)立石寺と称します。ご本尊は薬師如来。

---閑(しず)かさや岩にしみ入る蝉の声---

言わずと知れた江戸中期の俳人、松尾芭蕉も詠んだ由緒ある古刹です。

山寺周辺の駐車場情報

絶景を求め、まずは目的地周辺に愛車のキャンピングカーを駐車する場所を探します。

周辺には公営・民間含めて有料駐車場があちこちに点在していますが無料駐車場は見当たりません。山寺に近づくほど道幅が狭く駐車場も規模が小さくなりますので、観光エリアの最端ではありますが『山寺駐車場』が150台ともっとも広くて停めやすいです。駐車料金は普通車500円。

駅前の駐車場(約20台)も500円。ほかにチケットパークが数カ所あり、そちらは300円。山寺に近いかどうかは値段に関係ないようです。

キャンピングカーは『山寺駐車場』に停めるのが無難ではありますが、訪れた時は無人だったため、万が一あとになって「キャンピングカーは大型車料金1,000円になります」と言われたらどうしようとの不安から取りやめ。

この日は平日で空いていたため、民間駐車場に停めることができたのはラッキーでした。料金は格安の300円で、紙にクルマのナンバーを書いてお金と一緒に袋に入れて投函するという変わったシステム。

お土産屋さんやお食事処などでは、一定金額以上の買い物をすれば駐車場が無料になるところもありました。

山寺ってどんなところ?

山寺こと「立石寺」は一山の総称で東北を代表する霊山であり、修験道の聖地。寺伝では貞観2年(860)に清和天皇の勅命で円仁(慈覚大師)が開山したといわれています。

一帯は蔵王国定公園(第2種特別地域)に指定されており、立石寺の広さは約33万坪!
その中に大小30あまりの仏堂や仏塔が建っているのです。

ふもとの門前町をそぞろ歩き

門前町にはずらりとお土産屋やお食事処などが建ち並んでいるので、それらを眺めながらそぞろ歩きするだけでも楽しいです。

写真:左上は、円仁と磐司磐三郎が対面したという対面石。隣にぴったり寄り添うように建てられた茶屋も店名を「対面石」と号しています。

いざ、立石寺境内へ

立石寺奥之院への「登山口」と名のつく場所は3ヶ所くらいありますが、境内のお堂も廻りたいので、もっとも端にあたる写真の登山口から入ることにしました。『名勝・史跡 山寺』と刻まれた大きな石碑が目印です。

御朱印(御朱印帳)に際する注意書きが、たくさん貼ってありました。神社とお寺は別にする、観光スタンプなどは押さない、頭よりも下の位置に保管しない…などなど。

基本的に御朱印のお志(料金)は300円で、お釣りのないように小銭を用意しておくのがマナーだそうです。他にもお賽銭やお守り、お線香などなど小銭を使う機会がたくさんあるので、あらかじめ準備しておいた方が便利です。

本堂・根本中堂(重要文化財)には、撫でて参拝できる招福布袋尊が鎮座しておられます。布袋様のからだは撫でられてツルツルです。中性院の「おびんずるさま」も同じくツルツル。ぼけ封じのご利益があるそうです。

写真:左=【橋殿】
古来、偉人のみ渡る石橋と伝えられています。石橋の裏側に、梵字(インドの古代文字)が刻み込まれています。地蔵尊の頭を撫でると、長生きできるのだとか。

写真:右=【亀石】
石の真ん中か右側か左側か…場所によって願い事の種類が分けられています。小銭に名前を書いて、自分の願い事の場所に小銭を置くそうです。置く、というか投げないと届かないのでかなり難しいです。

奥之院へと続く石段は1015段

山門(登山口)で入山料300円を支払い、いざ奥之院へ。
1015段の石段を一段一段、心をこめて登ることによって、欲望や穢れを消滅させ、明るく正しい人間になるといわれています。

山の樹々の間から覗く岩肌は、新第三紀中新世の凝灰岩。ところ狭しと卒塔婆(そとば)を模した岩塔婆が掘られ、石仏もあちこちに安置されています。

現在は立ち入れない森の中にも卒塔婆や石仏が見え隠れしており、まさに霊場といった雰囲気で往時が偲ばれます。

石段を数えるのもままならず、息を切らせ休みながら登ること約30分。ついに奥之院に到着しました。

正面に、金華山・金毘羅山の灯籠とともに『日本三大灯籠』に数えられている金灯篭。向かって右側が奥之院本殿、左側は約5mもの黄金の阿弥陀如来座像が安置されている大仏殿です。
ご本尊は釈迦如来と多宝如来で、円仁が唐(中国)での修行中に持ち歩いたと伝えられています。

心を落ち着かせ、日々の平穏に感謝しつつ手を合わせます。悪縁断ちのパワースポットとしても知られているので、密かに助けを求めてやって来る人もいるのだとか。

ところで物々しい雰囲気とは裏腹に、付近にはなんと売店もあります。うっかり飲み物を忘れて来ても大丈夫ですね。

山寺が山寺であるゆえん、断崖絶壁に建つ堂宇の数々

立石寺の山頂は、まださらに上になります。
こちらは慈覚大師円仁を祀る開山堂(右)と、この山内で最も古い建物である納経堂(左)です。お堂の向こう側は断崖絶壁!

「山寺」というと、この景色を紹介されていることが多いのではないでしょうか。

断崖絶壁の岩山に、まるで天空に突き出るように建っているのは五大堂。ここが、立ち入れるもっとも高い場所となります。

山寺一帯と門前町までが一望に見下ろせ、それはそれは素晴らしい眺めが広がっています。

山門から五大堂までの往復は大人で約1時間。ゆっくりくまなく見て廻るのであれば、1時間半くらいの余裕をみてください。

立谷川を挟んだ対岸の高台に【芭蕉記念館】【後藤美術館】、お土産屋、ギャラリー、お食事&甘味処などが集まっているエリアがあり、そこから真正面に立石寺と駅前一帯が見渡せます。景色を堪能するには穴場のスポットです。駐車場は無料。

まとめ

ほかにも山寺には、ここでは紹介しきれないほど見どころが多数あります。

円仁作と伝えられる木造の阿弥陀如来像が安置されている常行念仏堂、神仏習合の名残りである出羽國山寺総鎮守山寺日枝神社、安然和尚像(伝)の磨崖仏、芭蕉が『奥の細道』で詠んだ「せみ塚」、弥陀洞(みだほら)、仁王門、観明院、性相院、金乗院、中性院、東宮嘉仁親王(後の大正天皇)ゆかりの山寺行啓記念殿、三重小塔(重要文化財)などなど、枚挙にいとまがありません。

ぜひ実際に足を運ばれてみてください。

立石寺(りっしゃくじ)

住所

〒999-3301 山形県山形市山寺4456 GoogleMap

アクセス

山形自動車道・山形北インターより約10km JR仙山線・山寺駅より徒歩7分

TEL

023-695-2002

営業時間

入山 8:00~17:00 / 入山料(山門 奥之院) 大人300円、中学生200円、子ども(四歳児以上)100円

定休日

なし

駐車場

山寺駐車場:150台(普通車500円)/ 駅前駐車場:約20台 500円

この記事を書いた人

記事提供:しう@そと

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